『ネクタイ』

 

 

以前通っていた教会のことです。

平日の集会で、ある婦人が話していたことなのですが・・・

いつもはご夫婦揃って集会に参加するのですが、その日は、たまたまご主人は用事か何かで来られず、奥様だけ出席していました。

 

その日は水曜日でした。水曜日を除く平日はお祈りをメインにした集会ですが、水曜日はお祈りの前に「証会」というのがあって、神様がしてくださったことや教えていただいたこととかについて、分かち合う時間があります。出席者全員が証をするわけではありませんが、証のある人は率先して前に出て、順番に話をします。その時に婦人が前に出てこられて、このように話をしていました。

 

以下は、婦人が話されていたことです。

 

「実は、家庭のことなんですけどね。今日、主人はお休みしていますけど、主人には内緒で証をします。何年か前に、教会の事務所の人からこんなことを言われました。“お宅のご主人、聖歌隊で奉仕をしているでしょ。それは、いいんだけど、今度の日曜日からネクタイの着用をお願いしたいの。もし、ネクタイをしないなら、奉仕を遠慮していただきたいのよね”と。そのことを聞いて、それは困ったな、どうしよう?主人に直接言うのはプライドを傷つける感じがするから気がひけるなぁと、そんな風に思いました。そこで、そうだっ!祈るしかない!!と、思って、ひたすら神様に祈ってみました。“イエス様、事務所の人から、主人のことで、このように言われましたが、何とか良い知恵を与えてくださって助けてください”と。それで、いよいよ日曜日を迎えることになって・・・いつものように主人が私に、“さぁ、もう、時間だから出かけよう”と声をかけてきて、そうしたら、びっくり!!なんと、今まで一度もネクタイをして教会に出かけなかった主人が、ネクタイをしていたのです。私は、一言も主人に言いませんでした。でも、その日から主人がネクタイをするようになりました。神様が困っている私のことを憐れんでくださって、助けてくださったのです。神様のおかけで、主人に嫌な思いをさせずに済みました。」と。

 

その婦人の証を聞いて、神様って、本当にすごいっ!!と、思いました。普通なら、「あなた、来週からネクタイして出かけてね」なんて、言うと思います。でも、婦人はご主人のことを配慮して、何も言わずに神様にお願いしたのです。ご自分の考えや思いもあったと思うのですが、まず、神様にお祈りしたのです。神様なら、何とか助けてくださるだろうと、神様だけに信頼をして。そして神様は、婦人のお祈りに、みごとに、しかも最善の方法で応えてくださったのです。主にハレルヤ!です。この証をタイピングしながら、ふと、こんな御言葉が頭をよぎりましたので、その箇所をお読みして、終わりにしたいと思います。

 

あなたがたは、これらの国民、あなたがたの中に残っているこれらの国民と交わってはならない。彼らの神々の名を口にしてはならない。それらによって誓ってはならない。それらに仕えてはならない。それらを拝んではならない。ただ、今日までしてきたように、あなたがたの神、主にすがらなければならない。

(旧約聖書〔新改訳〕:ヨシュア記23章7,8節)